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| 10.デザイン力 〜どこにどれだけ力を入れるか。バランス感覚が大事〜 |
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---印刷で力発揮してるデザイナーでもウェブだと「アレ?」---
| 菅: |
デザイン力については、ボクにとって専門外ってことになっちゃうんで、教えてほしいことが山ほど出てくると思います。
ウェブ上の「いいデザイン」、「悪いデザイン」。
いろいろ見方のポイントがあると思うんですが?
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| 滝: |
MSゴシックをそのままグラフィックで使ってないか? とかね。
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| う: |
「ウインドウズ買ってきて、そのまま使ってるだろう」っていう(笑)。
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| 滝: |
印刷物と同じ感覚でやってるデザイナーはダメ。モニターと紙では発色も違うから。一度印刷物で力を発揮してるデザイナーに頼んだら、仕上がりが「あれ、こんなもん?」ってことがあったから。
個人的に好きな言葉ではないけど「ウェブデザイナー」って職業は、ちゃんとあるんだなって思いましたよね。
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| 菅: |
そもそも好ましいウェブデザインの条件ってなんでしょうね?
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| 滝: |
構造的に更新しやすいデザインは好き。もちろんデザインとしてまとまっている上でのことだけど、それを想定して作ってるってことは、きちんと発したい情報を潤沢に用意していて、デザイナーが掌握してるんだろうな、って思う。
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| う: |
オレは、企業のサイトでは更新っていうより「編集」だろうと思ってる。広告物はちゃんと編集して出すもんだと考えてるから。
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| う: |
本音をい言えばニュース記事ひとつでも、全部オレが書きたいぐらい。クライアントの事業に対しての思いとか、こんないいサービス始めましたっていうのが目減りして映っちゃうのは、オレは許せない。
だから、そこをイマジネーションで支える。そのためにデザインがある。
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| 菅: |
実態以上に見えるのはいいけど、以下になっちゃうとツライですねぇ。企業にとっても、我ら制作側にとっても。
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| う: |
ダサダサのホームページに適当なニュースが書いてあって、しかも読みづらいなんて許されないでしょ。それが起こらないようにグラフィックだったり、配置だったりってことで支えていこう。これがボクのデザインの姿勢だな。
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---インターフェイスはそのままデザイン---
| 菅: |
単純にメニューがわかりやすいとかの点はどうですか?
常識的なところではありますけど。
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| う: |
ウェブデザインってさ、紙と違うのはソコが大きいと思うよ。広報物には違いないんだけど、道具でもあるんだ、と。その道具の部分でインターフェイスをどう考えてるかってことだよね。ボタンひとつとっても、ちゃんと押しやすい場所に置いてあるのか、とか、ボタンだかなんだかわからないとか(笑)。
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| 滝: |
そうなんですよね、インターフェイスがデザインになっちゃう。
サイトマップがそのまま、サイトデザインでもある。
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| う: |
そこを考えてないと、ウェブのデザインなんかできっこない、っていうのはある。
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---デザイン次第で無名の工務店が一流有名会社に見えちゃう---
| 菅: |
茨城のこの辺でいうと、無名の「○○工務店」のホームページが、ウェブデザイン次第で有名な建築会社のように感じられるようなこともある。デザインの力ですよね。
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| 滝: |
一部上場の△△工務店のホームページを見せて「ウチならコレよりいい会社にできますよ」って(笑)。プレハブみたいな社屋だけど、ホームページはすごい。同業の人が「あの工務店のホームページ見たよ。すごくいい会社に見える(笑)」って。
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| 菅: |
それでいいんです、やってる仕事ぶりが素晴らしいんだから。そういうシズル感を提供するっていうのは大切ですね。
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| う: |
リアルの印象を越えたいってのは、デザイナーとして必ず目指すよね。
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| 菅: |
お見合い写真が実物以下ではまずいわけさ。見本として役に立たないと。もちろん嘘はダメですよ。せいぜい後で「写真写りいいな」ってなる程度ならOKでしょ(笑)。
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| う: |
絶対デザインとして必要だよ。引き立たせてあげるのは。
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---「2〜3ピクセルのマージン」まで、こだわるのがデザイナーなんだ!---
| 菅: |
他にもデザインはいろいろな見方があると思いますけど。
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| 滝: |
デザインって好みで選ぶしかない部分もありますからね。
うるのさんのとこも、菅谷さんのとこも、もちろんボクのところも、それぞれ味が違うから。
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| う: |
そういうものだから。営業側がお客さんと接点を持ってニュアンスをつかんで、それに応じてデザイナーを選ぶってこともあるわけで。プロデューサーとして、その目線は持っててもらうってことでしょ。
デザイン先行でプロジェクトが進むってのはレアケースだよね。
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| 滝: |
この座談会の10個のテーマが並ぶ中、デザインの項目が最後の10個目にきてるのが象徴的な部分ではありますよね(笑)。
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| う: |
そう! すごく大事なトコで、しかもクライアントがいちばん興味を持つポイントなのに、実は10番目なんだ。デザインはそんなもんなんだよ。でも重要度で言ったら最後かもしれないのに、そこに命かけるのが制作する側の人間。お客さんが全く頓着しない「わずか2〜3ピクセルのマージン」にこだわるのがデザイナーなんだから!
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| う: |
そこにマージン入れるか入れないか、2ピクセルなのか3ピクセルなのかでスゴく悩む。戦略を練るクライアントからしたら、どうでもいいようなことを、戦術をやってるデザイナーからしたらハンパじゃなくこだわるよね。
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| 滝: |
昨日それで2時間悩みましたから(笑)。
決めちゃったら、その後の50ページが全部変わっちゃうじゃないですか。
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| う: |
そうね。「マージン取っておくべきか?それとも<HR>か?」って(笑)。
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| 滝: |
それとも、ちょっとしたドットのラインを作った方がキレイなのかなって(笑)。
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| う: |
待てよ、いっそグラフィック作っちゃうか(笑)。いや、ここではやるべきじゃないだろう…、だけど、ここはこういう罫線だったらカッコイイのに、でも全体としては方針から外れて問題出てくるな、とかさんざん迷って、あえて普通の<HR>にしたり。だけど見栄えが悪くならないように、どこかデザインで支えなくちゃ、とかね(笑)。
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---画像を使わないで済む時に使ってちゃいけない---
| う: |
これでも、いろいろ考えて作ってんだから(笑)。
ボクらが手がける印刷系のモノは最初から最後まで、罫線1本だろうが文字の大きさだろうが、全部プロデュースするんだけど、ウェブの場合は、そこにお客さんがいじくる部分が絡んでくる。プロデュースできない箇所が必ず潜んでる。
それによって全体が壊れたり、見栄えが悪くならないようにバランスを整えるっていうのがデザイン上スゴく重要。たぶんそこが経験値でしょ。
全部オレがやるんだったら、どう作ったってかまわないんだもん。
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| 滝: |
新人の子だと、どこを普通のテキストにして、どこをボールドするのか、それともグラフィックにしていいのか、そのさじ加減がわからない。
グラフィックにした部分も「ちょっと貸してみ」って、ボクが赤文字でボールドにした方がバランスよくて目立ったりする。
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| う: |
ストロングタグをつけるつけないとか、それともバックグラウンドで色をつけるのかで構成がガラッと変わる。そういう検討部分にかなり時間をかけてる。そこを見てほしいんだけど、一般の人にはちょっと難しいかもね。
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| 菅: |
プロデューサー側のボクから言うならば、トップページのビジュアルとかコピーは、吟味して選ばれた結果のモノを使ってるはずなんで、その跡がうかがえるようなホームページの実績が多い制作会社は間違いないと思いますね。
適当なビジュアルとコピーでお茶を濁してるようなものじゃなくてね。
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| う: |
キャッチコピーだから開いたほうがいい、ってテキストで打とうってことはもちろんあるけど、逆に言えば、ここはやっぱりグラフィックの文字入れないと間が持たないよなぁ、って考えるのもデザイナーとして大事な判断力。
とすると、ここは画像で文字作っちゃえ、そのかわり大事な言葉をそうしちゃったんだから、どっか別なところで手当をしなきゃ、ってなるわけで。
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| 菅: |
昔どこかの某有名ホームページで、全画面全部グラフィックだったのがあったでしょ(笑)。うわー。これ、どうにもなんないだろうって。
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| 滝: |
あった。あの、どうにもなんないホームページが(笑)。
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| う: |
印刷物だったらカッコイイんだけど、オンラインじゃ「お前ちょっと待てよ!」って。…これで何しろっての? っていうヤツね(笑)。
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| 菅: |
一般の中小企業が実にだまされやすいのが、ぐるんぐるんフラッシュが回ってるヤツ。「わー、カッコイイ! ここに頼もう」って。
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| 滝: |
フラッシュなんて、数ある演出のうちのほんの一例だし、ホントはやらないほうがいいくらいなんだけどね。反応率上げるための表現のひとつに過ぎないから。
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| う: |
結局、デザインでの選び方っていうと、とりあえずカッコいいホームページがあったら、しばらく使ってみる。トップだけキレイかもしれないから、中もちゃんと見て、レイアウトや画像が崩れてるページがないかも見る。繰り返し使っていると、ページが探しやすいかとか、ボタンが押しやすいかも分かるから。
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| 菅: |
本当にいいウェブって、見た目だけじゃなく、素人でも使いやすいもんね。
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■注釈コラム
| ★好ましいウェブデザインの条件ってなんでしょうね? |
個人的な意見にはなるが「WEB用のデザインになっているもの」が、好ましいウェブデザインだと思っている。何をアタリマエのことを、とお思いかもしれないが、意外に皆、分かっていないのが実態だ。
例えば、印刷系のデザイナーさんは、WEBデザインをプリントアウトして検討することが多い。「印刷したときの状態」をチェックしているのではなく、WEBデザインそのものをプリントして検討しているのだ。確かに紙に出したほうが慣れているし、赤ペンでチェックを入れたりしやすいだろう。だが、実際にはパソコン上で見るべきものなのだ。デザインチェックも、画面上でやらなければ意味がない。
「いや、分かってるけど、プリントしたほうが見やすいでしょ?」という人もいる。あのな・・・。画面上で見やすいように作るのが仕事でしょ〜が?。トンデモない勘違いである。
こういうことはクライアントにも多い。ウェブに慣れていないと、ついついプリントされたモノだけを見て、判断しようとしてしまうからだ。もちろん、WEB画面をプリントすることもあるから、そういう配慮も必要だろう。が、画面と紙では縦横比率も適正文字サイズも違う。色の発色も異なる。そもそも、ウェブは「操作する道具」でもあり、ペーパーレスが基本なのだ。印刷状態とは完全には両立できない部分が、どこかに残る。
だからボクはあくまでも画面上を優先する。だって、依頼されたのは「ウェブ」だし、そのためのデザインなのだから。ウェブとしてカッコ良く、使いやすく、見やすく作る。それがウェブデザイナーの責務だ。プリントを選びたいなら、ウェブではなくパンフレット(ネットを使うにしてもPDFで十分だ)を作るべきだろう。(URUNO) |
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